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【マイスターハイスクール】持続可能な鮭増殖事業に関する研究 Vol.1 サケの人工授精実習

2021.12.20 更新

こんにちは。資源育成コースに所属する予定の水産科1年・佐賀です。

資源育成コースでは、持続可能な鮭増殖事業に関する研究に着手します。

最近、行った実習を紹介します!!

11月19日(金) 人工授精

能生川内水面漁業協同組合さんのご指導の下、遡上したサケの人工授精を行いました。

切開法という方法で雌のサケから卵を取り出した後、雄から精子を搾り出して卵にかけました。
この状態ではまだ受精しておらず、水に入れると精子が動き出して受精するそうです。

この日、自分たちが人工授精した卵は、能生川のサケふ化場に搬入されました。

12月17日(金)サケふ化場見学

見学に行く前にマイスター・ハイスクールCEOの松本先生から能生川でサケ増殖事業を行う意義と現状について、授業してもらいました。

能生川に遡上する産卵期のサケは、脂肪分の低下や肉の白色化、ブナ臭が発生することなどから、卵を取った後、処分されていたそうですが、それを有効活用するために、食品研究部の先輩方がサケ魚醤「最後の一滴」を開発したということを聞きました。

また、能生川内水面漁業協同組合の実情についても教えていただきました。サケの回帰率の低下や、組合員の高齢化、稚魚買い上げ枠の減少、やなの設置費の捻出など、多くの課題があることについて知りました。

講義の後は学校のバスに乗って、能生川のサケふ化場に見学に行きました。

ふ化場では、私たちが人工授精した卵が収容されており、すでに卵の中に眼ができているものがいて、可愛らしかったです。

サケの卵を見せていただきました

水温が10℃くらいで冷たかった… 

黒い眼ができている卵(発眼卵)

実際に見学して、ふ化場の施設が老朽化していたり、担い手が不足していることなど、改めて課題が多いことについて発見がありました。

これらの課題を解決するための手法として「発眼卵放流」という放流方法が期待されているそうです。

12月24日(金)には水産研究・教育機構でサケの発眼卵放流の研究をされている飯田真也先生に来ていただき、講義と実地指導をしてもらう予定です。

能生川のサケを持続的に利用していくための手法を実際に研究している先生から教えていただけるのは本当に楽しみです。

新潟県立海洋高等学校 航海日誌 運営元:新潟県立海洋高等学校

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