こんにちは!資源育成コース・3年の渡邉です。
本校資源育成コースでは、2018年から近畿大学と高大連携しアカムツの資源保全を目標に種苗生産に取り組んでいます。
アカムツは生態がよくわかっていない上、ストレスにも弱いことから飼育が難しい魚で有名です。高校として人工授精に成功したのは本校が日本で初めてです。
今年も種苗生産に用いる卵を採取するため、糸魚川市の漁師さんに協力してもらい、アカムツの親魚を獲るための刺網漁へ行ってきました。
いざ出発!!
その日の天候はとても良く、波も比較的穏やかで漁に出るには絶好の日でした。
また漁師さんのご好意で、その日獲れたアカムツとスルメイカのお刺身をいただきました。
アカムツは程よく脂が乗っており、スルメイカは甘味がありとても美味しかったです。
山盛りのアカムツとイカ
美味しくいただきました!
出港後、まず最初に一本目の網を上げる作業に取り掛かりました。
エソやサバが取れるなか、本命のアカムツがなかなか上がって来ず、痺れを切らしていたその時、赤い魚体が見え、ついにアカムツが上がってきました。
残念ながらその個体はタイミングが悪かったのか卵を産んでくれませんでしたが、その後に上がった個体は運良く卵を産んでくれ、無事船上で人工授精させることができました。
立派なアカムツが採れました!
お腹の部分を優しく押して卵を採取して行きます。
アカムツの卵
二本目の網も合わせ、一腹分しか卵が取れませんでしたが、卵の質は良く、実習棟内にある水槽に収容した2日後、無事にほぼ全ての卵が孵化しました。
孵化した仔魚を育てるにあたってはこれからが勝負です。
受精卵と無精卵を分離していきます
受精卵を水槽に移していきます
孵化後9日目のアカムツ
水質、水温など少しのストレスも与えぬよう、慎重に管理し、今まで培ってきた経験をもとに、このまま順調に成長させることができたらと思います。
これからも、引き続きアカムツの種苗生産に頑張って取り組んでいきたいと思います。