みなさん、こんにちは!
資源育成コース3年生です。
資源育成コース航海日誌の2本目は、ヒラメの育成について紹介します
まず、「種苗生産」について簡単に説明します。種苗生産とは、水産資源を卵から仔魚、そして稚魚の段階まで人工的に育てることです。魚を育てると聞くと、大きくなった魚に餌をあげる様子を想像するかもしれませんが、実際には卵や生まれたばかりの小さな仔魚の段階から、細かく管理していく必要があります。
種苗生産の流れは、大きく分けると次のようになります。
はじめに、元気な卵を産んでもらうために、健康な親魚を大切に育てます。これを親魚養成といいます。次に、魚の産卵シーズンに合わせて、水温などを調節しながら卵を産ませ、安全な水槽に回収します。
卵からかえったばかりの仔魚は、まだとても小さく、普通の餌を食べることができません。そのため、シオミズツボワムシなどの小さな動物プランクトンを人が育て、それを仔魚に与えます。この初期飼育の時期は、種苗生産の中でも特に難しく、細かな観察と管理が必要です。
その後、仔魚が少しずつ成長して魚らしい姿になり、稚魚の大きさになっていきます。配合飼料なども食べられるようになり、体長が数センチほどになれば、「種苗」として育っていきます。
それでは、今回の実習について紹介します。
本日は、ヒラメの仔魚の管理を行いました。内容は、餌やりと経過観察です。
海洋高校では、長年ヒラメの養殖を通して、生徒たちが増養殖技術を学んでいます。日本海は冬の間に荒れる日が多く、冬にヒラメを獲ることが難しい時期もあります。そのため、海洋高校で飼育したヒラメを地元の飲食店などへ出荷することで、地域への貢献にもつながっています。
今回の作業では、まずピペットを使って水槽の水を1cc採水しました。次に、その水の中に残っている餌であるシオミズツボワムシの数を調べました。
1 mL中にいるワムシの数を調べます。
とても小さく見えにくいです。光にかざしながら数えます。
シオミズツボワムシとは、ヒラメが仔魚の段階で食べる小さな動物プランクトンです。大きさは0.1mmから0.3mmほどで、肉眼ではとても見えにくい生き物です。ヒラメの仔魚は口が小さいため、このような小さな餌を与える必要があります。
この採水と確認の作業を3回繰り返し、平均を出します。そして、水槽にどのくらい餌が残っているかをもとに、ヒラメに与える餌の量を調整しました。
ワムシを培養している水槽から必要量を取り、きれいにします
肉眼では見えづらいですが、小さな粒々がワムシです
ヒラメ仔魚水槽に給餌します
餌の量を調整することは、とても大切です。餌が少なすぎると仔魚が十分に育ちません。反対に、餌が多すぎると水槽の水が悪くなる原因にもなります。そのため、感覚だけで餌をあげるのではなく、水槽の中の状態を調べて、数をもとに管理することが必要です。
この小さな黒っぽいのが、ヒラメ仔魚です
透明でよく見ないとわかりません
今年初めてのヒラメの種苗生産だったこともあり、最初は忘れていることが多くありました。しかし、作業を進めていくうちに、みんな少しずつ感覚を思い出し、スムーズに作業を進めることができました。
また、3年生になって実習経験が増えた分、作業の分担も自然にできるようになっていました。採水する人、数を調べる人、記録する人など、それぞれが役割を意識しながら取り組むことで、効率よく作業を進めることができました。
ヒラメの仔魚はまだとても小さく、飼育管理をしている実感が持ちにくい部分もあります。それでも、今の小さな仔魚が少しずつ成長し、やがて大きなヒラメになっていくことを考えると、毎日の観察や餌の管理がとても大切だと感じます。
今回の実習は、ヒラメの種苗生産への第一歩です。これからも、観察と記録を大切にしながら、大きなヒラメに育てられるように頑張っていきたいです。
次回の記事も楽しみにしていてください!
