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《資源育成コース》⑦フグ毒研究を支える、クサフグの人工授精実習

2026.06.16 更新

みなさん、こんにちは!
資源育成コース3年生です。

資源育成コース航海日誌の連載7回目は、先日行われたクサフグの人工授精について紹介します。

資源育成コースにとって、人工授精は大きな実習の一つです。魚の状態をよく観察しながら、採卵や受精のタイミングを考え、先生方や日本大学の糸井史朗教授、学生の皆さんと協力して進めていきます。普段の実習よりも緊張感があり、一つひとつの作業に集中して取り組みました。

資源育成コースでは、日本大学との高大連携で、フグ類の毒化機構についての研究に取り組んでいます。その研究に関わる生物として、実習棟ではクサフグとトラフグを飼育しています。

突然ですが、実習棟で飼育しているクサフグとトラフグには、ある特徴があります。
それは、毒を含まない餌で管理されている『無毒のフグ』ということです。

みなさんは、フグ類が「テトロドトキシン」という毒を持つことを知っていますか。テトロドトキシンは、フグ類だけでなく、アカハライモリやヒョウモンダコ、スベスベマンジュウガニなどにも関係している毒として知られています。

フグ類は、自分の体だけでテトロドトキシンを作っているわけではなく、餌や環境との関わりの中で毒を体に取り込み、蓄積すると考えられています。そのため、毒を含まない餌で管理したり、世代を重ねて飼育したりすることで、研究に必要な条件の個体を育てることができます。

今回の人工授精では、研究条件ごとに管理されたクサフグから採卵を行いました。また、産卵を促すための処理も、先生方や日本大学の糸井史朗教授、学生の皆さんの指導のもとで行われました。

卵が取れる状態になったクサフグは、胸からお腹にかけてをやさしく押すようにして、卵を取り出します。魚の状態を見ながら力加減を調整する必要があり、とても慎重な作業でした。

次に、オスのクサフグから精子を取り、採卵した卵にかけます。その後、海水を加えて容器を振り、卵と精子を混ぜることで受精が進みます。この方法を「乾導法」といいます。

乾導法は、乾いた容器の中で卵と精子を合わせ、その後に海水を加えて受精させる方法です。水を入れるタイミングや混ぜ方など、細かな部分にも気を配る必要があります。

受精後は、卵の状態を保つために海水を交換します。精子などが残ったままだと水が汚れ、卵に影響が出ることがあるためです。卵を傷つけないようにしながら、丁寧に海水を入れ替えていきました。

今回の実習では、日本大学の糸井史朗教授や学生の皆さんと一緒に、クサフグの採卵や人工授精に参加することができました。普段の飼育管理だけでは分からない、研究の進め方や命をつなぐ作業の難しさを学ぶことができました。

人工授精は、ただ手順を覚えればよいというものではありません。魚の状態を観察すること、周りと声を掛け合うこと、作業の意味を理解して動くことが大切だと感じました。

今回の経験を通して、フグ類の研究は、日々の飼育管理や記録、そして一つひとつの実習の積み重ねによって支えられているのだと改めて分かりました。

これからも、日本大学との高大連携の中で学んだことを大切にしながら、今後の実習にも全力で取り組んでいきたいです。

これからの記事もお楽しみに!

新潟県立海洋高等学校 航海日誌 運営元:新潟県立海洋高等学校

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