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《資源育成コース》⑩うみがたりガーデン~魚と植物を育てる実習が、地域へつながるまで~

2026.06.25 更新

みなさん、こんにちは!
資源育成コース3年生です。

資源育成コース航海日誌の連載では、これまで私たちが行っている実習の様子を紹介してきました。今回は、私たち資源育成コースが過去に取り組んできた活動の中から、上越市立水族博物館うみがたりと連携して行っている「うみがたりガーデン」について紹介します。

アクアポニックスとは、魚の養殖と植物の水耕栽培を組み合わせた仕組みです。魚を飼育する中で出た栄養を植物が利用し、その植物が育つことで、水の中の栄養分も活用されます。魚と植物を別々に育てるのではなく、つながりの中で育てることができるのが特徴です。

海洋高校では、マイスター・ハイスクール事業の一環として、資源育成コースでアクアポニックスに取り組んできました。その中で、うみがたりと共同で行った活動が「うみがたりガーデン」です。2023年からスタートし、年々少しずつ内容を進化させてきました。

共同実施イベント「うみがたりガーデン」

イルカスタジアムで発表する機会もありました

うみがたりガーデンでは、外池フィーディングプールや館内の水槽を使い、アクアポニックスによる植物の栽培を行ってきました。

2023年は、リーフレタスやバジルを育てました。イベント初年度ということもあり、外池フィーディングプールの野菜は成長したものの、室内水槽の野菜は思うように育たない部分もありました。それでも、アクアポニックスを水族館で展示することができ、さらにピザの開発や、うみがたりでの販売にもつながりました。

2024年は、レタスや小松菜に加えて、新しくナデシコという花の栽培にも挑戦しました。前年度の室内水槽での成長不良を踏まえて改善を行ったことで、外池フィーディングプールの野菜も、室内水槽の野菜も、しっかり育ってくれました。ナデシコも育ったことから、アクアポニックスでは野菜だけでなく、花などの植物も育てられることが分かりました。

また、2024年はピザの販売促進にも力を入れました。海洋高校で育てたバジルを使ったピザは、多くの方に食べていただくことができ、人気商品となりました。その結果、期間限定だったメニューが通年販売されることになりました。自分たちが育てたものが商品になり、実際に多くの方に届くことは、とても大きな達成感につながりました。

2025年は、マイスター・ハイスクール事業がマイスター・ハイスクール普及促進事業となり、同じ事業に取り組む高田農業高校とも連携して、海洋高校、うみがたり、高田農業高校の3機関でうみがたりガーデンを行うことになりました。

また、3機関で共同してうみがたりガーデンを行うにあたり、新しいコラボピザの開発にも取り組みました。このピザには、海洋高校で育てたバジルを使ったバジルソースと、高田農業高校の雪室人参ドレッシングが使われています。水産を学ぶ海洋高校と、農業を学ぶ高田農業高校が連携することで、それぞれの学びを生かした商品づくりにつながりました。

ここからは、私たちが実際に行った作業について紹介します。

まず行ったのは、室内水槽の準備です。室内水槽では、魚と野菜を育てる水槽と、水をきれいにするろ過槽を組み立てました。ろ過槽には、軽石や砂利などを敷き詰め、水が流れる中で少しずつきれいになっていく仕組みを作りました。

水槽を作る時には、ただ組み立てるだけではなく、水がどのように流れるか、植物が育つ場所はどうするか、魚にとってよい環境になっているかを考える必要があります。アクアポニックスは、魚と植物の両方を育てるため、どちらか一方だけを見ていればよいわけではないところが難しいと感じました。

ろ材を水の流れを意識して敷き詰めます

バケツリレーで運びました

循環式濾過水槽の完成です!

次に、定植作業を行いました。定植とは、苗を育てる場所に植え替えることです。今回は、白菜、バジル、小松菜、クレソン、ワイルドベリーの5種類の苗を定植しました。この苗は、高田農業高校で育てたものを使用させていただきました。

定植の際には、よい苗の選び方を高田農業高校の生徒さんに教えていただきながら、一緒に作業しました。その後、苗についている泥を落とし、根の部分にウールマットを巻いて、穴を開けた発泡スチロールに差し込んでいきました。

苗はとても小さいため、泥を落とす時やウールマットを巻く時に、茎や根が折れないようにするのが難しかったです。細かい作業でしたが、高田農業高校の生徒さんと声を掛け合いながら進めることで、無事に定植することができました。

高田農業高校と一緒に実施しました!他校と一緒に実習するのは不思議で新鮮でした

みんなで業務を分担し、効率よく進めることができました

土から育てた苗をアクアポニックス水槽に定植する準備をしました

定植した苗は、室内水槽や外池フィーディングプールに発泡スチロールを浮かべて育てました。成長した野菜は、うみがたりで展示されている植食性の魚やカニに与えました。

自分たちで育てた野菜を、魚たちがつついて食べている様子を実際に見ることができた時は、とても嬉しかったです。育てた植物がただ展示されるだけでなく、水族館の生き物たちの餌として活用されていることを実感できました。

うみがたりガーデンでは、アクアポニックスの設置だけでなく、成果発表会も行っています。2023年、2024年は先輩方がうみがたりで成果発表を行いました。2025年は、先輩方に加えて、高田農業高校の生徒さんも一緒に発表しました。

発表では、アクアポニックスの仕組みや、どのように植物を育てたのか、育てた植物がどのように活用されたのかを来館者の方に伝えました。水産を知らない方や、小さな子どもにも分かりやすく説明するためには、自分たちが内容をしっかり理解していなければなりません。発表を通して、学んだことを人に伝える難しさと大切さを感じました。

うみがたりガーデンに関わってみて、自分たちの手で水槽を設置し、野菜を定植し、少しずつイベントが形になっていくことを実感できました。とても楽しい活動でした。

「うみがたりガーデン2023」

「うみがたりガーデン2024」

「うみがたりガーデン2025」

また、高田農業高校の生徒さんとコミュニケーションを取りながら作業を行うことで、自分たちの高校だけでは学べないことも知ることができました。水産と農業、水族館がつながることで、新しい学びや地域との関わりが生まれることを感じました。

アクアポニックスは、魚と植物を育てるだけの技術ではありません。水の循環や栄養の流れ、環境への配慮、商品開発、販売、発表など、さまざまな学びにつながります。

これからも、うみがたりガーデンは実施される予定です。私たちの活動を通して、アクアポニックスがもっと多くの方に知られ、地域産業や環境教育につながっていくことを願っています。

ぜひ、うみがたりガーデンを見に行ってみてください!

次回の記事も楽しみにしていてください!

新潟県立海洋高等学校 航海日誌 運営元:新潟県立海洋高等学校

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