みなさん、こんにちは!
資源育成コース3年生です。
今回の資源育成コース航海日誌は、ヒラメについて紹介します。
前回の記事では、ヒラメの種苗生産について紹介しました。今回はその続きとして、ヒラメの「変態」についてお話しします。
「変態」と聞くと少しびっくりするかもしれませんが、生き物が成長する中で体のつくりや生活のしかたを大きく変えていくことをいいます。
ヒラメは、ふ化したばかりのころは他の魚と同じように、左右対称の姿で水中を泳いで生活しています。ところが、成長していくにつれて、体の形や泳ぎ方が変わっていきます。やがて海や水槽の底で生活する魚へと変化していくのです。
この変化は見た目だけではなく、えさにも大きく関わっています。
ヒラメは成長に合わせて、与えるえさが変わっていきます。最初は、とても小さな動物プランクトンであるシオミズツボワムシを与えます。その後、ワムシよりも大きなアルテミアに切り替わり、さらに変態が進んでからは配合飼料を与えるようになります。
ワムシは前回の記事でも紹介しましたが、ヒラメの仔魚の口でも食べられる大きさの、とても小さなえさです。ヒラメがまだ小さいうちは、このワムシが成長を支える大切なえさになります。
その次に与えるのがアルテミアです。アルテミアもワムシと同じように生きたえさですが、ワムシよりも大きいため、少し成長したヒラメに合ったえさになります。
ワムシ
アルテミア
配合飼料
アルテミアを取り出す時も、ワムシと同じように目の粗い網と目の細かい網を使って汚れを取り除きます。魚に給餌する分のアルテミアを取り出したら、海水でしっかり洗ってから与えます。
さらに成長し、変態が進んだヒラメには、配合飼料を与えます。配合飼料は人工的につくられたえさで、ヒラメの稚魚の口の大きさに合ったサイズのものを選んで与えます。成魚用の大きなえさではまだ食べられないため、その時の成長段階に合わせて大きさを変えることが大切です。
このように、ヒラメの成長に合わせてえさが変わっていくことは、とても重要です。もし体の大きさに合わないえさを与えてしまうと、うまく食べられなかったり、成長に影響が出たりすることがあります。そのため、毎日ヒラメの様子をよく観察しながら、その時に合ったえさを与える必要があります。
配合飼料を与える際は少しずつ与えていきます。
えさが変わると、水槽の中の様子も変わってきます。ワムシを与えていた時よりも、アルテミアや配合飼料を与えるようになると、水槽の底に汚れがたまりやすくなります。
しかも、このころのヒラメは水槽の底で生活するようになっています。そのため、底掃除をする時には、ヒラメの稚魚を吸い込んでしまわないよう、特に注意が必要です。
底掃除では、汚れを水槽の中に巻き上げないように、掃除の先端を少し上げながら作業します。また、ヒラメの稚魚を吸わないように、ゆっくり慎重に進める必要があります。さらに、水槽の水が減りすぎないように気をつけながら掃除しなければならないので、とても神経を使う作業でした。
実際にやってみると、底の汚れをきれいにしながら、ヒラメの稚魚の安全も守るのは簡単ではありませんでした。それでも、ヒラメが元気に育つためには欠かせない大切な作業だと感じました。
今のヒラメはまだ小さいですが、これからどんどん大きくなっていきます。成長すれば、えさの大きさや種類もまた変わっていきます。その変化を見逃さないように、毎日しっかり観察することが大切です。
今回の実習を通して、ヒラメは体の形だけでなく、えさや生活のしかたも大きく変わっていくことが分かりました。毎日ヒラメの様子をよく見て、それぞれの成長に合ったえさを与えながら、大きく元気に育てていけるよう、これからも頑張っていきたいです。
次回の記事も楽しみにしていてください!
