海洋チャンネル

海洋LIFE

《海洋技術コース》③30日航海、ついに最終回。下関港から母港・能生へ

2026.07.08 更新

みなさん、こんにちは!
海洋技術コース3年生です。

前回に引き続き、30日間の航海実習について紹介します。最終回となる今回は、最後の寄港地である山口県下関港に入港してから、能生漁港に入港するまでの様子をお届けします。

6月4日午前10時、海洋丸は最後の寄港地である山口県下関港に入港しました。

マグロ延縄実習を終え、30日間の航海実習も終わりに近づいてきました。しかし、最後まで気を抜くことなく、全員が上陸テストに合格することができました。

航海の終わりが近づいていることを感じながらも、まだ実習は続きます。一つひとつの活動を大切にしようという気持ちで、下関での研修に臨みました。

入港日には、山口県下関市にある水産大学校の練習船「天鷹丸」を見学させていただきました。

天鷹丸は総トン数1,354トンで、海洋丸の約4倍の大きさがある練習船です。実際に近くで見ると、とても迫力がありました。

はじめに、天鷹丸の船長さんから、天鷹丸で行われる実習について説明を受けました。その後、5日から天鷹丸に乗船する専攻科生の皆さんに、船内を隅々まで案内していただきました。

特に印象に残っているのは、船橋の広さと計器の多さです。海洋丸とは違う設備や雰囲気を見ることができ、同じ水産・海洋を学ぶ学校でも、さまざまな実習の形があることを知りました。

見学後には、専攻科生の皆さんと交流する時間もありました。進路や実習について話を聞くことができ、とても貴重な経験になりました。

下関での研修では、普段の航海実習とはまた違った学びがありました。

実習船の設備を見学したり、専攻科生の皆さんと交流したりする中で、自分たちの進路についても改めて考えるきっかけになりました。海洋技術コースで学んでいることが、この先の進学や就職につながっていくことを実感しました。

下関3日目となる6月6日には、新潟海洋高校と水産大学校の両校カッター部で交流を行いました。

交流の後半では、750mほどのカッターレースを行いました。レース前半では本校カッター部がリードしていましたが、後半に大学生の力を見せつけられ、結果は惜敗となりました。

悔しさもありましたが、大学生と一緒にカッターを漕ぐことができた時間は、とても貴重でした。6月27日に全国大会につながる日本海北部地区予選会を控えている本校カッター部にとって、大きな刺激になりました。

6月7日13時、海洋丸は下関港を出港し、いよいよ能生漁港へ向かいました。

航行中には、防火操練と非常操舵操練を行いました。どちらも、航海中の非常事態に対応するための大切な訓練です。生徒全員が、緊張感を持って真剣に取り組みました。

防火操練では、赤色の浮きを火元に見立て、火災発生から消火確認までの一連の流れを行いました。はじめに船員さんのデモンストレーションを見学し、その後、4チームに分かれて、指揮者の指示のもとで操練を行いました。

水が出ていると声が聞こえにくくなるため、全員が大きな声を出して連携しました。落ち着いて行動すること、指示をよく聞くこと、周りと声を掛け合うことの大切さを改めて感じました。

船の上では、火災や操舵のトラブルなど、陸上とは違う危険があります。そのため、万が一に備えた訓練はとても重要です。

実際に操練を行ってみると、頭で分かっているだけではうまく動けないこともありました。だからこそ、何度も確認し、体で覚えておくことが大切だと思いました。

6月11日、いよいよ入港日を迎えました。

前日の夜中には、能生が見える位置で漂泊していました。30日間の航海が本当に終わりに近づいていることを感じ、なかなか眠れなかった生徒もいました。

午前10時、待ちに待った能生漁港に入港しました。防波堤を越えて港内に入ると、岸壁にはたくさんの人の姿が見えました。保護者の方々をはじめ、地元の保育園児のみなさんも出迎えてくださいました。

長い航海を終えて、能生に帰ってきたことを実感した瞬間でした。

入港作業が終わった後、下船式を行いました。

こうして、私たちの30日間の航海実習は幕を閉じました。今回の航海は、私たちにとって海洋高校生として最後の乗船実習でした。

航海中は、楽しいことばかりではありませんでした。長時間の当直や実習、船内生活、天候の変化など、大変なこともたくさんありました。それでも、仲間と協力しながら一つひとつ乗り越えることができました。

今回の航海は、各自の進路を決定するうえでも、とても大切な航海になりました。

航海を終えて、就職を決めた人、進学を考えた人、それぞれが自分の将来について向き合う時間になったと思います。

下船式で船長さんが、「将来に向けた航路の航行中に、航路を外れることもある。その時には、今回の乗船実習で学んだことを活かして、航路に戻ればいい。」と話してくださいました。

この言葉は、私たちの心に残りました。

船の航路と同じように、これからの人生でも予定どおりに進まないことがあるかもしれません。それでも、今回の乗船実習で学んだ協力する力、考えて行動する力、最後までやり抜く力を生かして、自分たちの進む道を見つけていきたいです。

海洋技術コース全員が、それぞれの将来に向けて、順調に進んでいけるように頑張っていきます。

30日間の航海実習を応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。

新潟県立海洋高等学校 航海日誌 運営元:新潟県立海洋高等学校

ページトップへ戻る