こんにちは!資源育成コース2年の北原、五十嵐、藤野です。
12月24日(金)に水産研究・教育機構 水産資源研究センターの飯田真也先生に講師としてきていただき、新たなサケの増殖手法として注目されている「発眼卵放流」について、講義と実地指導をしていただきました。
これまでに資源育成コースに所属予定の1年生が行っていた、サケの捕獲と孵化場見学までのレポートはこちらからどうぞ⇒【マイスターハイスクール】持続可能な鮭増殖事業に関する研究 Vol.1 サケの捕獲にチャレンジ!
能生川での実地指導の前に、学校の教室で講義をしていただきました。
サケの生活史や、稚魚放流量と回帰尾数の関係、現在のサケふ化放流事業が抱える問題点と、それを解決するための「発眼卵放流」などの具体的な手法について、分りやすく説明していもらいました。
講義のあとは能生川の支流に移動して、「発眼卵放流」の実地指導をしてもらいました。
まず発眼卵放流群が、稚魚に育つ生残率を調べるための「バイバート・ボックス」に発眼卵を300粒ずつ入れ、川底に埋設しました。
続いて、現場で効率よく発眼卵放流するためのタフブネ型枠を使った手法を教えていただきました。
発眼卵放流する場所の川底を、クワやスコップを使って20cmくらい掘り、型枠を設置します。
その後、型枠の内側に石を積み、川の流れの影響がない「止水状態」をつくりました。
発眼卵の投入後は、その上に石を積んで発眼卵が流されないようにします。
発眼卵は衝撃に強く、すごく丈夫で、石を積んだりしても潰れないことに驚きました。
石を積み終わったら、型枠を抜いて完成!
ちなみに河川で自然産卵するサケは、産卵後にメスのみが尾鰭を使って石を卵に被せ、産卵床をつくるそうです。
人間がやっても大変なことをサケのメスが、1尾でやっていることを知り、その偉大さを実感しました。
今回、発眼卵放流したサケも3~5年後に戻ってくるはずです。
私たちが放流したサケが少しでも多く帰ってくれれば幸いです。
全体をとおして、サケ増殖事業が抱える課題と、その解決への糸口として期待されている「発眼卵放流」などの具体的な手法について、しっかりと理解することができました。
今年はあくまで試験的に発眼卵放流をしましたが、今後は本格的に実施していきたいです。
私たち高校生も能生川内水面漁業協同組合の取り組みに継続して参画し、持続的なサケ増殖事業が達成できるよう、貢献していきたいと思いました。
飯田先生、今回はご講義・ご指導いただきまして、ありがとうございました!