こんにちは。資源育成コース2年の北原と五十嵐です。
資源育成コースでは、魚類などの養殖で生じた飼育水中の養分(硝酸など)を利用して野菜を生産する「アクアポニックス」におよそ5年前から取り組んでいます。
マイスター・ハイスクール事業では、これまでよりも規模を拡大した実証水槽を作成して魚と野菜を生産し、得られた生産物を販売して「アクアポニックス」が事業化できるかを検証します!
今回は、今後の実践に向けて、新潟県長岡市にある日本国内最大規模のアクアポニックス農場「株式会社プラントフォーム」と、私たちがアクアポニックス水槽で飼育する予定の錦鯉の養殖場「大日養鯉場」を見学してきました。
午前中は「株式会社プラントフォーム」が運営している国内最大規模のアクアポニックス農場(長岡プラント)を見学させていただきました。
アメリカをはじめとする欧米では、多くの場所でアクアポニックスが行われているようですが、日本では産業としてまだ発展段階にあります。
しかし、長岡プラントは日本国内最大規模で、IoTなどを駆使した先進的なアクアポニックス農場となっていました。
養殖はチョウザメを対象としており、キャビア生産や魚肉としての販売を目指しているとのことでした。
3~5歳のチョウザメ飼育水槽
プラント内には育苗室があり、この中で野菜の苗が育てられていました。
育苗室の中は温度や湿度などが管理されており、各種設定などはスマートフォンでも操作できるそうです。
離れた場所にいても、そのときの温度などをコントロールできるシステムは、とても便利だと思いました。
育苗中のレタス類
細部まで観察する男子
野菜の栽培エリアは想像していたものより何倍も大きく、驚きました。
また栽培している野菜の種類も多かったです。
またプラント全体がきれいで、まさに「植物工場」といった感じでした。
野菜の栽培エリア
壁面の栽培スペース
フェルト生地をつかった壁面の栽培スペースは、空間を上手く活用できるものとなっており、面白いアイディアだと思いました。
また植物栽培に関しては、重労働が少なかったり、管理が簡略化されているそうで、女性の方が多く活躍されていたのが印象的でした。
お土産にいただいたミックスレタス
最後にお土産としてミックスレタスをいただきました。
えぐみや苦みが少なく、子どもが食べやすい味でした。
またラベルがおしゃれで購買意欲が高まりそうなデザインでした。
同じ新潟県内にこれほどの規模のアクアポニックス農場があったことに驚きました。
野菜の育苗方法や、壁面を活用して立体的に栽培することなど、大変参考になりました。
プラントフォームのみなさん、お忙しい中、見学させていただき、ありがとうございました。
午後は小千谷市にある錦鯉養殖場の「大日養鯉場」を見学させていただきました。
新潟県は錦鯉養殖の発祥地であり、経営体数も全国一を誇ります。
錦鯉は県を象徴する「鑑賞魚(美術的な価値があることから鑑賞)」として認定されています。
このようなことから、私たちは錦鯉をアクアポニックス実証水槽で飼育することにしています。
立派な錦鯉を前にして説明していただきました。
今までに見たことのないほど立派な錦鯉
大日養鯉場は錦鯉養殖が盛んな新潟県の中でも特に規模が大きく、品質の高い錦鯉を生産し、品評会でも高い評価を得ているそうです。
養殖施設も非常に立派で感銘を受けました。
錦鯉は日本国内だけでなく、海外の富裕層の方からも人気があり、アジアやヨーロッパなどの多くの国々に輸出しているそうです。
また新型コロナの影響を受けず、錦鯉の売り上げは落ちていないとのことでした。
また、大日養鯉場では海洋高校・資源育成コースの卒業生である嶋田先輩と塚田先輩が活躍されており、見学時にお会いすることができました。
お二方ともいきいきと、仕事をされているのが印象的で、私も将来このように仕事がしたいと思いました。
嶋田先輩
塚田先輩
立派な錦鯉と養殖場を見学して、新潟県の錦鯉養殖のスケールの大きさを実感しました。
微力ながらも私たちも、アクアポニックスで錦鯉を飼育し、新潟が誇る「錦鯉」の魅力を発信していきたいと思いました。
大日養鯉場のみなさん、お忙しい中、見学させていただき、ありがとうございました。